day6 安堵

目を開けよう。4日目と同じ場所から始まっている。玉座はただそこにそっぽを向いて鎮座しているが、今日は犬がいない。
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せっかくだから、玉座よりも、出口の方に引き寄せられる衝動を優先したい。次にいつ来られるかはわからないし、よしんば来られたとしても、犬がいないとは限らないから。もちろん、今度は犬が玉座に座っているのかもしれないが、今はそこまで考える必要はないだろう。それで何もない部屋に行ってみると、なにやら天井には絵が飾ってあるようだ。
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ふと思い立って、先ほどまで立ったままいろいろと考えていた地点まで戻って見上げてみると、やはりそこにも同じ絵があった。
一見して金色の龍のようだが、よく見ているとだんだん甲殻類のようにも見えてくる。龍のひげと海老の触覚に親和性が存在しているかもしれないし、私にとって龍も海老も、本体というか、一番の部分は立派に伸びたあの部分なのかもしれない。
なんとなく、この建物からはすぐに出られるような気がしていたのだが、そうでもない。五・六ばかり、がらんとした部屋を抜けると、私の足は突然浮き意志を凌駕する。
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そして暗い場所へ出た。奇妙であまり広いとはいえない通路だが、天井は高いらしく、見上げるとオフィス・ビルの明かりのように並んでいる青い光がうつくしい。歩くたびにちらちらするので、私はゆっくり歩いてそれを堪能した。さて、再び白くぽっかりした出口が見えてくると、そこはさっきまでいた建物と雰囲気が同じだった。一瞬、戻ってきたのかと思った。私はてっきり、まったく違う場所へ連れて行ってくれる例の作用が働いたものだとばかり思っていたので、これには大いに驚いた。通路を抜けてすぐに、孔雀が一羽いる。
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背を向けていた彼は、私が近づくと振り返って見、羽を広げたり閉じたりした。この青空の下で見るのもじつにいいが、さっきまでいたあの暗闇の中に立たせてみてもみごとなものだろうと思う。孔雀の横に立ち遠いほうを見やると、二本角で二足歩行の巨人が見えた。シルエットはどこかで見たことがあるような気がするのだが、いくらなんでもあそこまでは大きくなかっただろう。
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さて、孔雀はまだ私を見ていた。なおも羽を見せるのを繰り返すので、たいへんかわいい。私は、動物では鳥と馬が好きだ。じっと見ていると、目は穏やかに覚めていった。
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